ハッピー家族のアナログゲーム万歳

美瑛の丘のおもちゃ屋さんがお届けする。素敵なおもちゃ物語

嫌われ者が主人公 『ごきぶりポーカー』

対象年齢 6歳~

ゲーム時間 約10~20分

参加人数 2人~6人

店長スター ★★★★★

2004年 ドイツ年間カードゲーム賞
2005年 日本ボードゲーム大賞 海外入門者部門入賞

 

このゲームがおすすめなわけ

みなさんはどんな昆虫や動物が苦手ですか

ゴキブリやねずみ、そうそう蜘蛛が苦手な人もいますよね。

そんな嫌われ者がこのゲームの主人公。

普段子ども達は「嘘をついてはいけません」

「お友達には自分のして欲しいことをしてあげよう」とか

大切なコミュニケーションを教わっています。

でも、人間は不思議なもので

していはいけないことをしてみたい感情も持っています。

それを押さえ込むのではなくて、上手に開放させてあげる環境をつくるがゲームだと思います。

このゲームの中では思い切り「嘘をついて」も「お友達に嫌われ者をプレゼントしても」いいんです。

それぞれアナログゲームにもルールがあって、どのゲームの中でも許されるわけではありません。素晴らしいゲームでも、弱いプレーヤーをいじめる構図になってしまえば、とたんにそのゲームのプレイは色あせます。

このゴキブリポーカーはそのぎりぎりのラインで明るく楽しめるゲームです。

数々の賞に輝いているのもそんなところからではないでしょうか。

 

どんなゲーム?

8種類のきらわれもの

ゴキブリ・カメムシ・サソリ・蜘蛛・ハエ・ねずみ・カエル・コウモリ

それぞれ8枚で計64枚のカードを良く切ってプレーヤー全員にくばります。

プレーヤーは他の人に見えないように持ってゲームスタート。

  1. 最初のプレーヤーは自分の手札から一枚を選んで、他のプレーヤーにそれを伏せて見えないようにプレゼントします。(誰でもOK)
  2. その際、自分のあげたカードがどの嫌われ者なのかを宣言します。この時、本当のことを言っても嘘でも良いのです。
  3. もらったプレーヤーはそのカードが宣言の内容とあっているのか、それとも嘘なのかを予想します。そして「本当」か「嘘」かを宣言してカードを開きます。
  4. もし見事本当か嘘かを見破った時は、もらったカードを差出人に返すことができます。
  5. もし見破れずに間違ってしままった時は、そのカードを自分の前にそのまま開いて並べます。
  6. 時計回りに次のプレーヤーに順番が移ってルール1からの繰り返しです。

 

ゲームの終了

プレーが進んでいくと、それぞれのプレーヤーの前には嫌われ者が増えてきます。

同じ種類の嫌われ者が4枚集まると、その時点でゲーム終了!

4枚そろってしまったプレーヤーの負けになります。

 

上級者向けルール「パス」

基本ルールは同じですが

ルール3でカードをもらったプレーヤーに「パス」ができることが加わります。

嘘か本当か宣言してカードを開く代わりに「パス」と言ってカードを見ます。

この際、他のプレーヤーに見られてはいけません。

そしてそのカードを差出人以外のプレーヤーにプレゼントします。

ルール1と同じように中身を宣言します。

「ゴキブリです」といって渡されたカードを、「本当にゴキブリです」とか

「いえいえこれはカメムシでした」とか。

次にもらったプレーヤーはそれをまた予想して「本当か嘘」を予想します。

もちろんひとこと添えて

最初の出題者とパスをした人以外のプレーヤーにパスしても構いません。

最後のプレーヤーは誰にもパスできないので答えることになります。

このパスで重要なことは、嘘か本当かを見破られた場合

最初の出題したプレーヤーに戻るのではなく、当てたプレーヤーにパスした人に戻る点です。

 

 このゲームの醍醐味は

「当てられてしまうと自分に戻ってきてしまう」

ことにつきます。

カエルを3枚持っているプレーヤーにカエルをプレゼントして、とどめをさしたい場面でも、自分がカエルを3枚持っていたら、万が一当てられてしまえば自分が負けてしまいます。

カエル3枚のプレーヤーが他の人にカエルをプレゼントするのは、かなりリスクの高い作戦になります。

そのあたりを考えると、相手のカードを予想しやすくなります。

(裏をかかれる時もありますが・・・)

そのリスクの予想に慣れてきたら上級者ルールのパスを加えるといいでしょう。

パスが入ると作戦がより高度になります。

上記の場合、一旦カエルのカードをカエルを持っていないプレーヤーにプレゼントし、そのプレーヤーがターゲットのカエルを3枚持っているプレーヤーにパスしてもらえばいいのです。万が一見破られてカードが戻ってもパスしたプレーヤーにリスクはありません。

でも「彼にパスしてくれ」とは指示はできません。

以心伝心あるのみです。慣れてくると「はは~ん、そういう狙いか」と意図をくんでパスが出来るようになります。

また一種類に8枚なので、8枚場に出てしまえば自分のピンチは逃れたことになります。

この残りの枚数も考えのヒントになるはずです。

 

お父さんお母さんへ

このゲームは日常のタブーを笑いに変えるおもしろさと

相手の考えを予想するおもしろさを持っています。

バリエーションとして

年齢差があるときは、年少者は4枚そろったら負け、大人は3枚で負けとかハンデをつけられますし。

同じカードが4枚で負けに加えて、種類も4種集まったら負けとしたらスリリング。

また、最初に一枚全員手札から一枚場に出してスタートするのも楽しいです。

 

ただ、ひとりのプレーヤーばかりが集中して攻撃され

場の雰囲気が悪いようなら

「同じプレーヤーに連続してプレゼントすることはできない」

というルールを加えてもいいでしょう。

 

 

 

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